No.7 ユリオプスデイジーシリーズ

Main sotne:
Shape:
Cut:
Weight:
Size: mm
Color:
Clarity:
Polish:
Treatment:
Report:
Side stone:
Metal:
Ring size:
Photo by 平松岳大
「ユリオプスデイジー」という花をご存知ですか?華やかさはないのですが、シンプルで可憐で、見ているだけで楽しくなる花です。このユリオプスデイジーがそよ風で揺れる様をイメージしたのが、新しく誕生したデイジーシリーズです。
本来、わたしがバイイングする石は、ジュエリーに仕立てたときメインストンになるような、大粒がメインです。ところが、ときどき買い付けの現場では、「本来は扱わないサイズだけれども、あまりにも美しい」と思える、中粒の宝石に出会うことがあります。
宝石は唯一無二、本当に美しいものは稀少ですから、出会ったときが買い時です。とはいえ、こうして手元に集まった格別に美しい中粒のカラーストンを、どんなジュエリーに仕立てたらよいだろうか。これは非常に悩みました。
ヨーロッパのジュエリーは、メインストンになるような宝石は、基本的には3ct以上です。中粒の石を無理にメインストンリングにすると、とても貧相な仕上がりになります。その代表がテーパーバケットとメレーダイヤで取り巻いた小粒のメインストンリングです。
それではいったいどうやって、このサイズの色石を活かしたらよいだろうと考えた末、同程度のサイズのダイヤモンドを思い切りよく使って、花のジュエリーにしようという発想が生まれました。
花モチーフはジュエリーの基本で、あらゆるブランドが手がけています。よくあるようなジュエリーは作りたくありません。自分の中でイメージを巡らせていると、ふと頭の中に大好きな「ユリオプスデイジー」が思い浮かびました。
わたしは昔から薔薇や八重桜のように派手な花は苦手で、子供がお絵かきで描くようなシンプルな花が好きです。中でも花びらが疎らなユリオプスデイジーは大好きで、花屋で見かけるとよく買って帰ります。
“風に花びらが柔らかく揺れているユリオプスデイジーを、宝石で表現したい。” このアイディアにまとまってから、必然的に花びらとなるダイヤモンドは、マーキースとペアシェイプを組み合わせようという考えにいたりました。
実際に紙の上に本物の石を置いて、ああでもないこうでもないと組合せを試していくのがSUWA流です。センターにメインの色石を置いて、その周りをマーキースやペアシェイプのダイヤモンドでぐるりと囲み、ひと粒ずつピンセットで並べ変えては、全体のバランスを見ます。
組合せが固まったら、今度はチンボックス(ガラスケース)に入れ替えて、色々な角度から見え方をチェックします。そして最終段階は練り消しゴムの上に石を並べて、高低や角度をチェックします。ここまで精密にディレクション内容を固めてから、ようやく加工をする職人さんへ発注となります。とはいえ、この後の作業がまた長いのですが…(笑)。
こうしてようやく出来上がったのがこちら、デイジーシリーズです。まるで指の上に花が載っているかのような「マキシマムジェム ミニマムメタル」の極致を目指しましした。
まずは花芯を「エメラルド」「ピンクダイヤモンド」「サファイア」「ルビー」で仕立てた4点のリングをご紹介します。ディレクションは4点同様ではなく、それぞれの色石の個性に合わせて、花びらのシェイプやセット方法を変えています。次回より、1点ずつ詳しくご紹介していきます。